秘密事項:同僚と勢いで結婚した

それから営業部のデスクの方へと進むと、社食に向かっている最中の小黒くんに出会(でくわ)した。


「あ、小黒くん!」

「葉山さん、もしかして領収書?」

「そうそう!」

「経理部に寄ってから社食行こうと思ってたから今ちょうど持ってる! はい、この間の出張分!」


同期の小黒くん。笑顔が明るくて外交的かつ仕事ができる人。
スムーズに領収書を集められて、私はかなり運が良い。

きっと獅子座が一位だったに違いない!

なんてことは置いておいて、私は小黒くんに穂高くんの場所を訊かないと。


「穂高くん、何処に居るかわかる?」

「穂高? 確か資料室に行ったと思うけど」

「資料室か…! ありがとう」


一礼して早速資料室の方へと進んでいく。

早めに手に入れてチャチャっと昼ご飯食べて…そしたら仕事に取り掛かろう。

なるべく早く帰れるように努力すると誓い、資料室へともと来た通路を戻った。
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