秘密事項:同僚と勢いで結婚した
自信とネグリジェ
李side
「ぅ…わ…のっちゃん…!!」
私の手にあるのはショーツとブラジャー。
ラベンダー色の触り心地が良い下着は引き寄せられるような、妖艶な雰囲気を纏っていた。
先日誕生日を迎えて、私は晴れて29歳になった。その日の昼休憩中。社食でいつも通り親友のっちゃんと食事をとっていると…。
『李、はい、誕プレ』
『っ…ありがとう!』
毎年毎年貰う誕プレ。純粋に抱いた嬉しさから真っ先に私はお礼を伝え、期待に胸を躍らせていた。
『え、見ても良い?』
『ん〜休日のお楽しみかな?』
毎年貰った場でプレゼントを開けて中身を見るけれど、今年は『休日に開けろ』という指令が出された。何が入ってるのか全く見当がつかない白い紙袋の中を覗くと、黒色の袋でしっかりラッピングされている。
『気になる…』
『プレゼントの感想は使ったときに教えてね〜』
のっちゃんの発言で『使うもの』だということがわかった。きっと日用品か何かなのだろうと踏んでいたけれど…。
『大事に使うね…!ありがとう!』
大切な親友にお礼を伝えると、口角をニッと上げて彼女は笑った。
その笑みの意味を、私は休日の今日ようやく知った。