秘密事項:同僚と勢いで結婚した
李side
照れ臭さ極まりない。
作ったオムライスは喉を通りにくいし、目の前にいる穂高くんとは目が合わない。(というか私が合わせられない。)
穂高くんの表情は普通に思える。きっと表に出さないように装ってるだけで、私と同じように緊張しているとは思うけど…。
「お風呂入ったら俺の部屋に来て」
「………うん…」
誘ったのは私なのに。
この余裕のなさは後に笑い話になるに違いない。
現段階で自分が滑稽。
お風呂に浸かっていても私は落ち着かなかった。
いつもよりも念入りに頭や体を洗っても、もっと綺麗にしよう、という気持ちは消えず…。
(……のっちゃんからのプレゼント着て…穂高くんの部屋に行って……)
後々のことを想像するとのぼせてしまいそうになった。