不器用な2人の初恋
けれど、
「なに?今の音?」
見知らぬ男の子が教室に入ってきた。
「は?何この状況」
彼は、周りの散乱した机などを見回しそして、私に気づいたらしく顔を歪めてこっちに歩んできた。
私をいじめていた彼女等は、
「ほっ星川くん!」
「違うの、これは私たちは、なんにもやってなくて」
「そう!その子が「うるさいんだけど」
彼女等は言い訳をしようとしたが、あっけなく彼の声に遮られた。
私に近寄りながら彼は、冷たい声で言い放った。
ていうか、
誰?
星川くん?
なに?
有名人?
でも、
彼の顔はすごく整っていた。
ほんとにかっこいいという言葉はこの人が一番似合うんじゃないか、と思わせるような美貌だ。
「ねぇ、君。一ノ瀬さんだよね?」
「………はっはい。」
見惚れて言葉を発せられなかった。