ずっとずっと、そばにいる
私は、あの瞳を知っている……。
それは、見間違いでも、何でもなかった。
「……う、うそ…」
本当に、あいつが今ここにいるんだ。
「よし、澤本、お前はあそこの席に座れ」
そしてそいつは、先生に言われた席へと向かって歩き、私の視界から消えた。
どうやら、後ろの一番端のようだ。
「駿くんっていうんだ!かっこよかったね!芽穂!」
「…」
「ん?芽穂?」
動揺を隠せていなかった私の顔を、沙織がのぞき込んだ。
「あっ、ごめん、何でも…ない」
「…あっそう」
まだ納得できていないようだったが、授業が始まるということもあり、沙織は諦めたようで前を向いた。
でも私はあいつのことで頭がいっぱいだった。
何、なんで来たの。
しかも今頃。