ずっとずっと、そばにいる
授業はほとんど寝ていたため、あっという間にお昼休みが訪れた。
私にとって、一日で一番大好きな時間。
すると、沙織が私の席に近づいてきた。
なぜか険悪なムードを漂わせている。
なんだか、嫌な予感が。
「芽穂、今日は私のパンあげるから、今日は食堂じゃなくて屋上いこ」
……それはそれは静かな声で、少し恐ろしい程。
や、やばい。
今の沙織は絶対に怒っている。
これは、他の子と約束しちゃってたとかいって、逃げるか?
「嫌なんて言わせない」
「ごめんなさいすみません今すぐ行く」
「よろしい」
沙織は小さい頃から空手もやっていて、今では黒帯の実力者だから、その抜群のスタイルに投げ飛ばされるのだけはごめんだ。
「ふぁー!気持ちぃぃぃぃー!」
屋上についた私は大きく伸びをした。
空は青いし、風は気持ちいいし、眺めはいいし、なんて気持ちいいんだろう。