ずっとずっと、そばにいる
そして私は中学校に上がり、彼の事を恨むようになった。
『所詮は嘘の約束だったんだ』と。
それから毎日、自分の居場所が見つからないまま、よく父方の祖母の家に通っていた。
おばあちゃんは、唯一信頼している私の親族だった。
数年前に祖父を亡くしていたため、その時は祖父と暮らしていた家でひっそりと毎日を過ごしていた。
「おばあちゃーん…」
ガラガラ、とドアを開けながら消えそうな声でおばあちゃんを呼んだ。
「おぉおぉ、芽穂ちゃん」
おばあちゃんは、しわくちゃな顔をもっとしわくちゃにして私を出迎えてくれた。
「暑かったでしょう、こっちの部屋においで、涼みなさい」
おばあちゃんは、私の見方だ。
私のことを、一番に考えてくれる。
私のことを愛を持って抱きしめてくれる。
「ほら、お食べ」