ずっとずっと、そばにいる
それが何を意図するのか、私には分からなかった。
「……き、」
「…」
「……嫌いだから」
それだけ言い残して、私は彼のことを突き飛ばした。
そして、足早に図書室を後にした。
逃げるように、すたすたと。
……な、なんなのよ、あいつ。
私は図書室を飛び出た勢いのまま廊下を歩いた。
全く訳がわからない。
急に私の目の前に現れたと思えばいきなりなんなんだ。
ほんと、訳わかんない。
「…痛」
私はさっきまでの勢いを消して、その場に立ち止まった。
…さっきあいつに強く掴まれた腕が、赤くなってズキズキと痛んだ。
昔は、もっと、なんていうか。