ずっとずっと、そばにいる

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私の名前は、小塚芽穂。(ｺﾂﾞｶ ﾒﾎ)

半年前に一人暮らしを始めた、17歳の高校二年生だ。

私にはずっと心にしまっている言葉がある。

『家族は呪いだ』

学校で毎日会う友達にも、さっき道ですれ違った見知らぬ人にも、皆それぞれに家族がいる。

両親や兄弟ととても仲の良い人もいれは、両親を早くに亡くしてしまっている人もいるだろう。

そして、私のように、親から愛されておらず、家に自分の居場所が無い子も沢山いると思う。

私たちは一生の最も大切な時間を共に過ごす『家族』という存在を選別することは決して叶わず、どんな家の元に産まれようがそこで成長していかなくてはならない。

そして、それは呪縛であり、一生解かれることは無いのだ。


「…あの、お母さん。私、一人暮らししたいんだけど」

こう母に話を切り出した高校入学の日が、つい昨日の事のように感じる。