ずっとずっと、そばにいる
「BOO!BOO!BOO!」
鳥のさえずりと共に聞こえる1番騒がしい音に設定したアラーム。
乱暴にスマホのボタンを押し、静かな朝に戻した。
もう何度目だろう、こうしてアラームを止めるのは。
…ん?何度目?
「……っ!?」
自分が寝過ごしているのだと気づくのには少し時間がかかりすぎた。
慌てて時計を見ると指していた時計の針は、
「は、8時過ぎてる…!」
急いで布団から飛び起き、洗面台へ走る。
アラームは6時にかけたはずだというのに、一体何度スヌーズを止め続けたのだろうか。
眠気なんて一気に覚めた顔を洗い流し、そのまま歯ブラシをくわえた。
片手でシャカシャカと歯を磨きながら、もう片手で器用にスカートをはく。
一旦歯ブラシを動かす片手を止め、もう着なれたブレザーのボタンをとめた。