夜色、線香花火
「なにからやんの」
……そういうところだ。
そういうところだよ、慎太郎。
「線香花火」
「線香花火は最後じゃねえ?」
「最後にもやる」
「まあいいけど」
あけて、ひとつ。あたしにくれた。
「ねじった方がもつっていうよな」
「へぇ、そうなんだ」
ふたりでねじって。
「どっちのほうが長くもつか、競おうよ」
「は?じゃあ言わなきゃよかったわ」
「ははは」
あたしたち、一生、こういう関係でいられたらいいのに。