君がいたから 2

「じゃあ話して。ゆっくりでいいよ」


「本当は蓮が帰ってくる前にも発作起こしたの。
その後少し動こうとしたら急に倒れた

それで、蓮がサボった健康診断やってくれるって言ったのに、嫌がったのは
また変な病気になったかもって思ったら怖かった 。グスン…今日は本当にごめんなさい…」


心まで震えてきてしまって、冷静にもなれないし

頭の中がグチャグチャでうまく説明できないよ…

それなのに、蓮には伝わったみたいで、
ゆっくりと頷いてから、背中を擦ってくれた。


「結愛、俺の方こそさっき嫌がったとき
理由聞かなくてごめんね」


「ううん、蓮は悪くない。全部私のワガママだもん…」


「結愛は本当優しいな 」


「そんなことないよ。蓮のこと困らせてばっかりで…」


うつむいていたから、目からは大粒の涙が、頬をつたって床に落ちそうになった。

でも、その涙は落ちることなく蓮に拾われる
そして、蓮の指は頬から、私の目元にきた。



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