君がいたから 2
だけど。そんな方法は当然通用しなくて
洗面所の電気がパチっとついた…
急に周りが明るくなり、仁王立ちの蓮の姿が見える。
「結愛、バレないと思っていた? 」
「いや、思ってない………」
少し怒ったような表情の蓮から目をそらす。
「本当子どもみたいなんだから、
抱っこして連れて行かないとだね 」
「歩けるから、下ろして 」
「結愛1人で歩かせたらいつ逃げるかわからないし 」
「逃げないもん グスン…」
「お子さまの結愛からは目離せないから
いい子だから泣かないで 」
蓮が本気で怒ってなくてホッとしたものの、
抱っこされて、そのまま蓮に車に乗せられた。
しかも、病院に着いてからも車から診察室に行く間、蓮に抱っこで連れていかれてしまう。