君がいたから 2
「はい1本目終わったよ。
もう一回刺すから我慢してね 」
「もう、やらないの………痛い… グスン」
休む間もなく2本めの針が刺されてしまう。
なんでこんなに痛いのよ…
スーッと血を抜かれる感覚もして、
パタッと意識を失ってしまいそう。
「2本目も終わりだよ。蓮、慰めてあげて」
「結愛、偉かったな。よしよし
本当によく頑張った」
「蓮、痛かったよ… 」
蓮の身体に顔をうめると、頭をポンポンしてくれる。
蓮の白衣も涙でビチョビチョになってしまうのに、私が泣き止むまでずっとこの体勢で優しい言葉をかけてくれた。
ふんわりと白衣から蓮のいいにおいがして
気持ちも落ちつく。
泣いているうちに
お父さんはいなくなったみたいで、蓮と2人きりだった
「たくさん泣いちゃってごめんね 」
「全然いいよ。 泣き虫の結愛も可愛いし 」
顔を上げると、蓮はそっと指で撫でてくれて、そのまま頬のついた涙もすくってくれた。