君がいたから 2
悠真とは顔も合わせないで、
俺の胸に顔を埋めながら、泣いている結愛…
可愛いな………じゃなくて
「結愛、あいさつして 」
「……………」
今度は小刻みに震えだしてしまう。
怯えているみたいだけど、抱きしめた状態のままいっしょに椅子に座って、口の中を診れるように結愛の向きを変えた。
「悠真、ごめんね。 始めて良いよ」
「全然大丈夫。小学生の子とかいつもこんな感じだから慣れてるし
結愛ちゃん、大きくあーんできるかな? 」
小学生みたいって思うのは俺だけじゃないよな。
「結愛、お口開けられる? 」
声をかけても、口は開かず俺の白衣を握って不安そうにする。
かわいそうで心がキリキリ痛むけど
頑張らないといけないから、少し厳しくしないと…
「結愛、悠真の言うこと聞かないと怒るよ 」
いつもより低い声を出すと、結愛は涙をポロポロ流しながらも口を少し開けてくれた。