先生がいてくれるなら①【完】
「うーん、やっぱり女子の獲得は今年も難しそうか……」
葉澤先輩が唸る。
「す、すみません、お役に立てなくて……」
私がしょげる。
すると私以外の四人が一斉に「そんなこと無いから!」と慰めてくれて、ますます申し訳ない気持ちになった。
やっぱり数学の事ばかり考えるような部活だし、余程のマニアしか興味を示さないのは仕方がないよね。
分かってる。
分かってるけど、ここまで女の子が誰も反応してくれないとは……。
ほんとに予想外だった。