先生がいてくれるなら①【完】
福原先生の机に積まれたノートが目に入り──私はほんの少し後悔した。
クラスの人数分のノート、プラス、人数分のワーク……。
ワークは予想外だった……。
「よっ、ほい。……ホントに大丈夫か?」
先生は私の両手にノートとワークを積み上げ、その重さが私の両腕にズシリとかかる。
う、重っ。
「ギリギリ大丈夫です。全員に返却しておいて良いんですよね?」
「お願い出来るか?」
「配るのは手伝ってもらうから大丈夫です。じゃ、失礼します」
私は若干よろけながら職員室の出口へと歩く。
福原先生が後ろからついてきて、職員室の扉を開けてくれた。
「ホントに大丈夫か~? 無理しない方が……」
「大丈夫です、じゃ、失礼しましたー」
私が廊下に出ると、少し心配そうな表情をした福原先生が職員室の扉を閉めてくれた。