先生がいてくれるなら①【完】

しかし大丈夫とは言ったものの、なかなか地味に重い。


階段を上がる途中で一番上に乗っているノートが滑りそうになって、私は慌てて体勢を整え直した。



「わ、わわっ……!」



ノートは落とさなかったけど、今度は自分のバランスが崩れて体がゆっくりと傾くのが分かった。



私は反射的に目をギュッと瞑る。


まずい、これは多分、階段から落下する……



そう心の中で身構えた次の瞬間──。


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