先生がいてくれるなら①【完】
「えっ!? そうなの!? えっ、誰っ!?」
「……うーん、年上の人」
「え、三年の先輩、とか?」
「ううん違う。……まぁ、誰かは置いといて」
「えーっ!」
美夜ちゃんの抗議はもっともだ。
でも、誰かはまだ言えない。
ごめんね──。
「でもさぁ、全然相手にされてないんだよね。私のことは完全に子供扱いだし」
「大学生? 社会人? いずれにしても、可愛い可愛い女子高生を子供扱いだなんて、失礼なヤツ!」
「ははっ。……まぁ、ホントに失礼な人なんだけどねぇ」
先生の色んな失礼な言葉を思い出して、私は思わず苦笑する。