先生がいてくれるなら①【完】

「ホントに好きなんだね……」

私はコクコクと頷いた。


「じゃあさぁ……告っちゃえば?」


「無理っ」


「なんで!? しかも即答!?」

「だって、ホントにいつも子供扱いだもん。恋愛対象外って感じなんだよね」

「照れ隠しかもよ?」

「……そうかなぁ」

「きっとそうだよ~!」


美夜ちゃんにそう言われて今までの先生の言動を思い出してみるけど──どこにも照れ隠し的な感じのものは見当たらなかった。


むしろ思い出されるのは、めんどくさそうな表情や態度、からかいの言葉、呆れ返ったような視線だった。



「──はあぁぁぁ」



もうため息しか出ない。


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