先生がいてくれるなら①【完】
「変態が来たら、どうすんの?って、聞いてんの」
「うっ、だ、だから……来ません、って……」
先生が話すたびに吐息が耳にふわりとかかり、長い前髪が私の首筋をくすぐる。
「んじゃ、こんな風に絡まれたら、どうすんの……?」
そう言いながら、先生は私の耳朶にチュッと口づけて唇で優しく食む。
「……っ、先生、やめて下さい……っ、あの、私、きっと汗臭いし……っ」
「──気にする所、そこ……?」
「だ、だって……」
先生がスッと私から離れ、はぁーっ、と大きなため息をついた。
「部室に行ってくるから、その間にここで着替えとけっ」
そう言って、先生は扉をバタン!と乱暴に閉めて出ていった。