先生がいてくれるなら①【完】
お兄ちゃんのお見舞いからの帰り道を先生が家まで送ってくれるようになって1ヶ月ちょっと経った頃の、ある日のお昼休み。
美夜ちゃんがモグモグとお弁当を食べながら尋ねてきた。
「ねぇねぇ、その後、片思いの人とはどうなってんの?」
相手が先生と言うこともあって、美夜ちゃんには具体的なことは何も言えていなかった。
先生の事を好きって事だけなら問題無いんだ。
問題なのは、先生が病院のお迎えをしてくれたりしてて、ちょっとだけ普通の関係じゃないって事……。
でも、やっぱり美夜ちゃんに隠し事とか、イヤなんだよね。
美夜ちゃんなら絶対誰にも言ったりしないだろうし……。
うん、美夜ちゃんに先生とのことを話そう。