先生がいてくれるなら①【完】
目的地の駐車場に車を止め、今も変わらぬその店に足を踏み入れる。
1階の雑貨スペースではユキさんが接客の最中らしく、俺には気がつかないようだったのでそのまま2階へと上がった。
2階はカフェになっていて、以前来た時とは一部のインテリアが変わっていただけで、ほぼ何も変わっていない事にじわりと懐かしさが込み上げる。
海が見渡せるカウンターに横並びで腰を下ろしたが、運転席と助手席よりもずっと近い距離にいる事に気づいてしまった。
うん、もう少し近くても良いんだけどな。