先生がいてくれるなら①【完】

黙って俯いていると、先生が私のほっぺたをツンツンと突いてくる。


う、やめて下さい、いまそれをかわす余裕はありません。


無反応で固まっていると、今度はほっぺのお肉をむにむにとつまみ始めた。


「つまみ放題だなぁ」

「う、やめてくりゃはい」

「お前がこっち向くまでやめない」


なんですかその拷問は。


どっちを取っても地獄じゃないですか。



うーん、と考えて……私は仕方なく顔を上げて先生の方を見た。


だってこのままだとほっぺた右側だけ腫れちゃうもん。


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