先生がいてくれるなら①【完】
えっ、あれっ!?
まわりをキョロキョロ見回すと、だから言ったのに、と呆れ顔の悠斗と目が合った。
そして──仁王立ちした藤野先生……。
「……授業中に白昼夢、ですか」
先生の声が、怒りに満ちているのは、決して気のせいでは無いと思う……。
「良い度胸だね。……放課後、数学準備室に来るように」
やってしまった……!!
私はガックリと項垂れて、はい、と小さく返事をした。
メニュー