Lunatic
「誰も触らず、ここから離れるんだ」
ずっと笑っていた奴が急に真剣な顔をして言うから、全員それに従って瀬畑より後ろに並ぶ。
「やっぱり呪いはあったんだ……」
千葉の顔は青くなっている。
「そんなわけあるか。宮村は誰かに刺されて殺されている。これは呪いによる死じゃなく、殺人事件だ」
自分も呪いで死ぬのではと思っていた千葉は、胸を撫で下ろす。
「小河、職員室に行ってこのことを伝えてきてくれ。それから、五時間目のアリバイがない教師と生徒を連れてこい」
「わ、わかった」
小河は足がもつれそうになりながら、職員室に走った。
瀬畑は改めて白いシャツを赤く染め、倒れている宮村を見る。
「お前たちがここに来たときは、まだ宮村は死んでいなかったんだよな?」
「ああ……」
千葉はそう答えるので精一杯だった。
野田も上手く話せなくなっていて、反対を向いている瀬畑には見えないのに、ただ頷いていた。
「本当だな?」
振り向いた瀬畑の目は鋭かった。
「お前……俺たちを疑っているのか……?」
野田の言葉に千葉は驚き、嘘だと言ってくれ、というように瀬畑を見た。
「お前らが殺ったとは思ってねえよ。ただ、警察はお前らを疑う可能性がある」
「どういうことだよ」
冷静に話す瀬畑に対し、野田は今にも瀬畑に飛びかかりそうだ。
それを話を聞こうとしている千葉が引き止めている。
「もともとこの体育倉庫に近付く人はほぼいない。だからここに来たのは、お前ら二人だけだろうとクラスの奴らが証言するかもしれない。そうなれば、疑われてもおかしくない、だろ?」
ずっと笑っていた奴が急に真剣な顔をして言うから、全員それに従って瀬畑より後ろに並ぶ。
「やっぱり呪いはあったんだ……」
千葉の顔は青くなっている。
「そんなわけあるか。宮村は誰かに刺されて殺されている。これは呪いによる死じゃなく、殺人事件だ」
自分も呪いで死ぬのではと思っていた千葉は、胸を撫で下ろす。
「小河、職員室に行ってこのことを伝えてきてくれ。それから、五時間目のアリバイがない教師と生徒を連れてこい」
「わ、わかった」
小河は足がもつれそうになりながら、職員室に走った。
瀬畑は改めて白いシャツを赤く染め、倒れている宮村を見る。
「お前たちがここに来たときは、まだ宮村は死んでいなかったんだよな?」
「ああ……」
千葉はそう答えるので精一杯だった。
野田も上手く話せなくなっていて、反対を向いている瀬畑には見えないのに、ただ頷いていた。
「本当だな?」
振り向いた瀬畑の目は鋭かった。
「お前……俺たちを疑っているのか……?」
野田の言葉に千葉は驚き、嘘だと言ってくれ、というように瀬畑を見た。
「お前らが殺ったとは思ってねえよ。ただ、警察はお前らを疑う可能性がある」
「どういうことだよ」
冷静に話す瀬畑に対し、野田は今にも瀬畑に飛びかかりそうだ。
それを話を聞こうとしている千葉が引き止めている。
「もともとこの体育倉庫に近付く人はほぼいない。だからここに来たのは、お前ら二人だけだろうとクラスの奴らが証言するかもしれない。そうなれば、疑われてもおかしくない、だろ?」