久遠くんの溺愛が止まりません

「みんなは普段どの程度できるの？」
教えるときの参考にとほのちゃんが尋ねる。
「私は平均くらい。」


「英語だけ90点。あとは普通かな。」
と七海ちゃん。


「祐人よりましだけど、どれもヤバい。一番数学が無理。」と片岡くん。


「全部ダメ…。高橋さん教えて下さい。」と祐人くん。


「久遠って意外と勉強できないんだね。」と勝ち誇った顔をしていっくんが。


「そういう河井はどうなんだよ？」


「僕？学年10位だけど。」


「はぁ？！マジか…。」
うなだれる祐人くん。


いっくんはほのちゃん狙いに変わったのに、未だに祐人くんに敵対心を持っているのか子供っぽく対抗意識を燃やしている。


「じゃあ、私といっくんが教える感じでやろうか。
二人とも私かいっくんどっちがいい？」


「高橋さんでお願いします！」祐人くんが即座に言う。


「早いな。それなら俺は河井に頼もうかな。」


祐人くんと片岡くんはほぼマンツーマンで教えてもらっていて、必然的に私は七海ちゃんと話ながら勉強することになった。