久遠くんの溺愛が止まりません
数十分後…

「頭の中で数字が手繋いで踊ってるんだけどどうしたらいい?」


「もう頭、破裂する。」


二人とも意気消沈。


「そろそろ休憩しない?
私、お菓子作って来たんだ。」


「お、さすが。」


「女子力高いね。」


「いやいや。キッチン借りてもいい?」


「うん。自由に使っていいよー。」

ここはほのちゃんの家で、りんごのパウンドケーキを作って来たから切り分けようと思ったの。
包丁とまな板を借りてパウンドケーキに包丁を入れる。


「おいしそー。」

後ろから抱き締められて振り向くと


「ひゃあ。…祐人くん!」


「小春が来るまで勉強するって言うから逃げて来た。」って笑いながら。


「ほのちゃん厳しめだもんね。」

だからこそいい成績をキープしてるんだと思う。


「ありがたいんだけどそろそろ疲れたかも。」


「ずっとやってたし、そうだよね。」

ふと気になって聞いてみる。


「サッカー部のマネージャー多いんでしょ?可愛い子いるの?」


「気になる?」

いじわるそうに軽く言う。


「…そういうわけじゃないけど。」

何となく素直になれなくて反抗してみた。


「んー。すっごく可愛くてタイプの子がいるよ。」
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