俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
mission7-3 混迷、偶然遭遇する夜

重なる疑惑、その結果

★★★






『ご来賓の方々、大変お待たせ致しました!会場の準備が出来ましたので、恐れ入りますがどうぞそちらの方へご移動願います!』



最上階のラウンジに移動して、コーヒーを飲みながらくつろぐこと一時間。

そう声をかけながら、制服姿の従業員がラウンジにやってきた。



「伶士、行きましょ?」

「…うん」



母さんにそう声をかけられて、席を立つ。

母さんはこのラウンジで知り合いのサヤマグループの奥様に出会し、その人とずっと談笑をしていた。

今も横に並び、お喋りが止まらない様子で共に移動している。

その後ろを着いて歩いていた。


兄貴は、さっきのデパートのご令嬢を含め、どうやら知り合いが他にもいたようで、その人たちとすでにアルコールを飲んでいた様子。

今もどこにいるかわからない。

俺は、ラウンジで知り合いに出くわすこともなく、一人でコーヒー飲みながら過ごしていた。


…さっきの事をたまに頭に過らせながら。


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