俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
なぜ?何でヤツがここにいる?
ホント、ヤツの姿を見かけた時は、息が詰まって止まるかと思った。
…そして、そのまさかが。
ひょっとしたらの憶測が。
現実になろうとは…!
「そうですか?私はですね、ギャルという種族がオシャレでとても素敵だと思いまして…」
「…れ、麗華さん!ち、ちょっと失礼します!」
申し訳ないけど、麗華さんをその場に残して離れる。
目で追っていたヤツのもとへと、直ぐ様早歩きで急行した。
胸が変にドキドキしてくる。
不快感で、何だか気持ち悪い。
視界にちゃんと収まる距離まで近付いたところで、足を止めた。
ヤツはこっちには背を向けている状態。
傍に…女性?
ヤツよりも身長が低い、小柄な女性だ。
そして、覗き込んでよく見てみると。
二人の前には料理を乗せた大量の小皿が並んでいた。
向こうのバイキングから、料理を取って持ってきたのか?
「…うまー!ステーキ、うまー!…A 5ランクとみた!…うまー!」
「んんー!やっぱ日本で作ったフランス料理おいしー!」
二人の女性、皿の料理を一心不乱に口に頬張っている…。