俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
二人の様子を見守りながら、とうとう背後すれすれまで忍び寄ってしまった。
もう、背後に立っている状態。背後霊だ。
…でも、全然気付かれてない。
あまりにも気付かれなさ過ぎるので、思いの外ムッとする。
ヤツの背後から、耳元に顔を近づけて「おい」と、声をかけた。
すると「…うぉぉ!」と、変な声をあげながら体を跳ねさせている。
そして、ヤツは恐る恐ると振り向き。
俺の顔を確認すると、途端に表情が変わった。
驚愕のあまり、スマホに収めたいぐらい、とても面白い顔をしている。
「…れ、伶士っ!」
「…っつーか、おまえここで何やってんの!」