俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

「き、気にするな」

「…は?」

「何でもない。気にするな!」

「………」



それは、どういう…。



さっきとは一転、急にヤツは開き直った。

何で?策が尽きてきたからだろうか。

ヤツの開き直った理由はよくわからないが、そのツラッとこいた顔が、どうも憎らしい。

この女…呆れるわ!


「気にするなって言われたら、余計気になるだろが!」

「な、何でそんなに気になる!だから何でいつも食い付いてくるんだ!」

「え、A型だから気になる性分なんだ!」

…まさか、おまえのことは全部気になる。他人事ではない。とは、言えない。

「くっだらねっ…今回はおまえに関係のないこと!」

「今回はって…おまえ、言ったな?白状したな?!」

「な、何でもかんでも首突っ込むなっ!危険なんだからなっ!」



うっ…。

…まず、『くっだらねっ』と『おまえに関係ない』がグッサリと傷付いた。



そして、何かがある。

やっぱり、何かが起こってるんだ。

このホテルで…!


< 156 / 528 >

この作品をシェア

pagetop