俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
「まっ、舞絵、これはちがっ…!」
「違う?何が違うのですか?この状況、あなたのその行動、どう理解したら良いのですか!」
「いや、これは…!」
「これは?…これはと言うと、何なのです?これは何の瞬間ですか?ナンパですか?…はっ!ひょっとして!…あれほど注意したのに、まだ乱交…いやあぁぁっ!伶士っ!」
「ばっ!…ちっ、違うし!それに、そんな危険な単語をためらいもなく吐くんじゃない!悲鳴をあげるな!」
「大切な友人が犯罪に手を染めようとしている、まさにその時に悲鳴をあげずにいられますか!今の私に出来ることは、大切な友人を非行の道から救い出すことですよ!…こっちにいらっしゃいっ!伶士!」
非行?随分な言われようだ。
事情を知らない者の強烈な決め付け正論。
とんでもない根性だな!
こっちにいらっしゃいに応じたら、本当に最期だ。
しかし、恐れていた舞絵の糾弾物語が始まってしまった。
たった一人なのに、さっきの俺達以上に騒がしいことは間違いない。
ちくしょう、これは面倒なことになったぞ!