俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
そういえば、俺は今、なずなと…!
強烈娘の対応に追われて、放ったらかしにしてしまった…!
慌てて振り返るが。
(…嘘っ!)
そこには、なずなの姿はもうなかった。
い、いつの間に!
…逃げられた!
慌てた一転、またしても逃亡されたという結果に呆然とし、その場に立ち尽くす。
すると、舞絵がそろっと横にやってきた。
「…さっきの御婦人なら、走ってお帰りになられましたよ?」
「は…」
「まあ、伶士の暴行は未遂で終わったのですから、あとはあの御婦人が警察に被害届を出さないよう祈るばかりですわ?」
「このっ…舞絵ええぇぇっ!」