俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
人間は、食糧。
そんな頭があるからか。
(…そうじゃないヤツもいるんだけどな)
…そういや、この色鬼たちは知名度が高い方で、総本山小学校の教科書に載っていたっけ。
みんなでレンジャーのパクりだとかバカにしていた覚えがある。
だなんて昔話を思い出してしまった。
「見たところダメージを負ってるようだが、何故そんなに上から目線なんだ?どの口が言うんだ」
不敵に言い返してみると、案の定、単細胞な脳みそ筋肉魔族はムキになる。
『あぁ?何だと?!…人間のくせに!』
「その人間にやられてんの、そっちだろ」
…こっちは、頭を使って術を選んで戦っているんだ。
悪いけど、筋肉脳みそには負けるつもりなんてない。
『…一思いに串刺しにしてやる!』
簡単に頭に血が昇った単細胞は、手を空に翳して構えた。
すると、その手には獲物が現れる。
…槍だ。
自分の大きさ以上ある、大きな槍。
その槍を軽々と振り回して、こっちに向かってくる。
力押しか?術か?
些細な動き、その流れを見逃さず判断を下す。