俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

この男は…!

★★★








麗華さんとなずなを追って、兄貴と共に屋上に駆け付けたのだけど。

そこには、負傷したと思われるなずな。

混乱して取り乱している麗華さん。

そして…。



『…礎の石は破壊させてもらうよ?』



黒い翼の彼、リグ・ヴェーダが…!



礎の石…?

まさか、その街灯の電球のこと?

電球ではなく、石…宝石なのか?それ?



宝石なのに…自ら光を発しているのか?



まるでそれは。

ネオン街から少し離れた、光の届かなくなったこの薄暗い地域を。

我が照らさんとばかりに、鮮やかな光を放つかのように。





そして、彼は宝石のような街灯の電球に向けて、右手をそっと上げた。

同時に風を起こして、彼の細かく小さな黒い羽毛が渦を巻いて集まる。



「…『黒嵐』…」



そう呟くと、集まった黒い羽毛は急に流れを変えて渦巻くスピードを上げる。

彼が右手に拳を作り、竜巻のように渦巻いた羽毛を伴ったまま、宝石の真上へと勢いよく振り下ろした。

上から叩き壊そうと…?!


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