俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

「大丈夫か!無理すんな!」



身を案じて制止するが、痛みを振り切りながらもなずなは向こうにいる兄貴らに叫び掛ける。



「バカ兄貴!お嬢さん連れて逃げろ!その技は…ダメだ!」

「なずな?」

「…食らったら、目が醒めなくなるっ…うちの親父みたいに!」

え…おじさん?

何だって…?!



「逃げろ!…お願い、逃げてぇぇっ!」



しかし、動き出すにはもう遅い。

掲げた手に集まる羽根と煙は、すでに十分な大きさになっていて。

兄貴らは、完全に彼のターゲットとなっていた。



まさか、それは何らかの攻撃の術で。

それを兄貴らに…?!




「…『無限の夢』…」




あ、兄貴っ!







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