俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
調子に乗ってフザけかけた彼を『黙れ』の一言で一掃するとは…恐るべし、ボス。
だけど、彼も悪怯れる様子は全く無し。メンタルが強いのか、相当イカれてるのか。
「…なので、少々手を加えさせてもらった。そしたら案の定、おまえの勘に触ったようだな?まんまと挑発されやがって」
しかし、彼は笑っている。
「…あははっ。リベンジってわけ?そりゃ一杯食わされたよ?…って?だから、そこにいる小笠原のお嬢様と手を組んだの?」
「事実そうだけど、聞こえが悪いな。我々は『紫の門』を狙うおまえを駆る、小笠原さんはこの地にホテルを再築するために、『紫の門』を消したい。利害関係が一致したと言ってほしい」
「へえ?そう?…でも、たかが『紫の門』ひとつ消すのに随分手の込んだこと。敢えてダミーを作らせて、僕を罠にハメる?こんなに兵隊集めて、大袈裟じゃない?」
もうこの状況では負け惜しみにしか聞こえない、その質問を彼が放つが。
菩提さんは鼻で笑っていた。