俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

すると、今度は菩提さんが笑い出した。



「…あははは!…嫌がらせ?…何を言ってるんだ!随分と幸せな設定の脳みそだな?!意味のない嫌がらせを、この俺がするはずないだろう!おまえと一緒にするな!」



彼のような軽い笑い方ではない。

まるで、悪徳大魔王のような…菩提さんの方が悪者なのではと錯覚してしまうぐらい。

加えてその怒号も迫力満点で、背筋がゾッとした。

しかし、毒舌と見下し感ハンパないな。

迫力に圧倒されたのか、彼からのフザけた返答はない。



しかし、あれほど怒鳴っても、その興奮を引き摺らず、菩提さんはまた淡々とした語り口調に戻った。



「…我々の今回の目的は『小笠原麗華嬢の警護』『パワーストーンの死守』そして…『敵軍の撃退』」

「…ふーん。僕らの撃退?」

「…いや、『撃退』というか『減退』というか?」

「げんたい…」



減退…減らす?

何を…?



(あ…)


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