俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
《…このパワーストーンの結界、壊れそうですが、大丈夫ですか》
《だ、だ、大丈夫ったら大丈夫なんです!》
《…なずな、急ごう!あともう一匹引っ張り出したい!》
ひょっとすると。
パワーストーンを気にも留めず、みんながバトルに勤しんでいたのは。
パワーストーンがニセモノだと知っていたから、だけではない…。
そして、黒い翼の彼の心を乱して苛立たせることによって、得られた結果は。
《…おまえなんか、相手にしてられないよ?『乾闥婆王』の従者?》
《…さあ、僕の代わりに暴れてくれ?…団十郎鬼》
《…さて、期待通りになってきた》
《全てはボスの計算通り》
新しい仲間…魔族の出現。
魔族を相手に戦闘。
そこが、最重要目的だったのか…?
そして、『減退』とは。
「…我々の今回の隠された目的、それは、敵軍の減退、減殺…」
「はぁ?」
菩提さんは、悪者顔負けの悪い笑みをニヤリと浮かべる。
「…おまえが魔界から連れてきたお仲間の魔族を一人でも減らすこと、だよ。リグ・ヴェーダ」