俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
「…これで、計11体?…戦力の半分を減らせたワケだよ?リグ・ヴェーダ」
戦況の一部始終を遠くから見ていた菩提さんは、不敵に言い放つ。
しかし、黒い翼の彼は…。
「クッ…クククッ…」
笑い声に合わせて、肩を震わせている。
笑いは笑いでも、今までにない笑い方をしており、何だか不気味だ。
「クッ…あははは!あはははは!…本当に、手の込んだことをやってくれちゃうね?!君らは!」
一人で爆発的に笑い出した。
今までの無機質な笑みとは違い、まるで…壊れたかのように。
「…何だ?…何だ何だ?!…悪者である僕たちを滅ぼして!この世界を救う正義の味方にでもなったつもりか?!あぁ?!」
しかし、この人も負けていない。
「…正義の味方?我々は生憎そんなものではない!」
「はぁ?!」
「我々が復讐心を持っておまえに足掻き抗うことが、最終的にこの世界を護ることに繋がっているだけで、少なくとも俺はそんな使命感に駆られたことは一度もない!」