俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
確かに、懐が深く広すぎる…。
夜の店復帰も、離婚も。
何の束縛もなしに、そんなにあっさりとOKされちゃ、逆に驚くだろう。
そして、自分に関心を持って貰えないと思われても仕方ない。
…俺なら、絶対反対しては物申すけどな。
俺自身が独占欲が強く、嫉妬深いことを最近知った。
「まあ…あと、僕らもそうですが、『術者』の仕事ってパートナーの理解が必要なんですよね。こっちの世界の事情を理解している人でないと、はっきり言って一緒にいるのは無理だと思います…優さんも、メアリには無理だと思ったんじゃないでしょうか」
「そう、ですか…」
そりゃそうかもしれない。
普通の人間には見えないモノと戦ってるんだもんな。
時には、傷だらけで帰ってきたり、命の危険に至る。
理解がないと、疑問が重なっていくだろう。
陰陽師の妻、結構な重責かもしれない。
おじさんは思いやりのある人だったから…本当にそう思って、メアリを解放したのかもしれない。