俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
「…その点、伶士くんなら大丈夫ですね?陰陽師の仕事を間近で見て、理解してますから?なずなの夫となるにはピッタリだと思いますが?」
「ち、ちょっ…!話、早すぎませんか?!」
一気に結婚の話?!
まだ高校生ですけど!
それに、まだ片想いの、うやむやになった告白の返事待ちですよ?一応…。
一人で断トツ先走っている感が。恥ずかしいぃぃっ!
これでフラれたら、間違いなく笑い者だ。
…でも、妙に照れ臭くて、顔を熱くさせてしまった。
熱い…。
「ははっ。楽しみにしてますよー?」
「ちょっ…プレッシャーですよ、それ…」
…こうして、楽しい話を聞く時間は、あっという間に過ぎていった。
店に来た時は、あんなに無気力でいて、罪悪感と迷いだらけだったのに。
店を出る頃には、心の霧が晴れたように清々しくて、前を向くことが出来ていたような気がした。
俺、このままでいいんだ。
このまま、好きでいていい…のか。