俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
そうだ…俺。
ここ最近、予知夢ではないが、過去の夢を見ると決まってその人物と予期せぬ再会をしてしまう、という現象が続いていた。
舞絵、薫、沙羅先輩、そして凌憲。
それはまるで、警告のように。
これ、関係ある…よな。
「…覚えてるかな。昨年の秋の話なんだけど。君の警護を依頼された件の際の話」
「昨年の秋って…なずながうちに住み込んだ時の話ですか?」
「うん」
それは、随分と前だな。
俺たちの出会いのきっかけとなった、最初の話。
あれがなければ、今は無かった。
「…標的を無事に霊界に送って解決した直後、俺は伶士くんにとある質問をしている」
「質問?」
そんなの、あったっけ。
記憶を掘り返して考えてみる。
「君はあのリグ・ヴェーダと初対面じゃないようだったので、俺は質問したんだ。『ヤツとどこで会ったのか』と」
《…伶士くん、さっき現れた厨二病クソヤローと、どこで会ったんだ?》
あぁ、確かに。そんなこと、聞かれたかもしれない。