俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
は…。
声と共に現れた顔は。
遠のく意識の中で、何度も登場したヤツだった。
(伶士…)
何で、ここにいるんだろう。
ロマンスの神様が連れてきてくれたんだろうか。
「よかった…本当に、よかった…」
覗き込んでいるその顔は歪み。
まつ毛の長い綺麗な瞳からは、涙が溢れそうだ。
ったく…。
泣くなっつーの。
この、すぐ泣いちゃう素直すぎるぴえんヤローが。
…でも、それはくすぐったくて。
胸がキュッとした。