俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
だけど、言われた本人はこんなに喜んでるんだぞ。
驚きはもちろん、スケベな女に笑っちゃいそうになったけど。
「なずな」
「………」
「…スケベなずな」
「…やめんか!」
布団の中で、おもいっきり怒鳴ってる。
本気で怒鳴ってるぞ。
なんか愉快な感じ。
さっき、なずな自ら捲った布団の部分を、今度は俺がペロッと捲る。
気を抜いていたのか、簡単に捲れた。
「…あぁっ!何するんだ!」
「………」
布団の中で蹲っていたなずなだが。
その瞳はさっきよりもうるうると滲んでいた。
泣きそうになってる…。
「…んだよ!…バカにしやがって!」
「なずな」
「るっせぇな!バカにすりゃいいじゃねえか!スケベってよ?!…あぁっ!もう!」
「…キス、するぞ」
「はっ…」
俺の爆弾発言に。
なずな、再び固まる。
「…キスして欲しかったんだろ?キスしたいんだろ?…なら、するぞ」
「は…はぁ?!ちょ、何言ってんの?」
「何って?今からキスするって言ってる」
「いやいや!…どういうつもりなの?おまえ?」