俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
みんな揃って、声を張る。
やはり、執事の存在は驚かれてしまうようだ。
「さすが金持ち…執事って、召し使いだろ。要は」
「いや、忠晴は執事だけど家族だよ。俺が生まれた時からいるし」
「ま、ま、待って!執事さんが車で迎えに来てくれるって言っても!…この人数、大丈夫?!」
美森は執事の存在より、そっちの方に慌てているようだ。
「大丈夫だよ。人数伝えてあるし」
「車、ハイエース?!じゃないとこの人数乗らないよ!…もし、乗れなかったら、チカと輝樹と颯太はランで向かってよね!」
「はあぁぁ?…さっきあんなに走らせといてまだ走らせるのか!」
「だから大丈夫だって。うち、メイドさん送迎するハイエースあるんだ」
「め、メイドさん?!いるの?!」
何やら、会話のひとつひとつに驚かれる。
仕方ないことではあるんだけど…。
地下鉄を降りて、改札を抜け、みんなを引き連れて階段を昇り、地上を目指す。
そんな中、大丈夫だと言ってるのに美森が心配そうに訊いてくる。