記憶シュレッダー
バラバラにする
あたしはお祖父ちゃんの言葉を一言ももらすまいと聞き入っていた。
「お祖父ちゃんは、友達のことを思い出したの?」
その質問に、お祖父ちゃんは左右に首を振る。
「いまだに、思い出せないんだ」
「そんな……」
悲痛な声をあげたのは蒔絵だった。
「それからもワシは何度もシュレッダーを使った。その度になにか1つ記憶が失われて、周りの人からの言葉で記憶を無くしたことに気がついた。
だんだん怖くなってきて、もう二度と使わないと誓っても、どうしてもまた使ってしまう。その繰り返しだった」
お祖父ちゃんの言葉に鳥肌が立つのを感じた。
今のあたしと全く同じ状況だ。
「あのシュレッダーをリサイルクショップに持って来た奴も、きっとシュレッダーから逃れたかったんだろうなぁ」
「お祖父ちゃんは、友達のことを思い出したの?」
その質問に、お祖父ちゃんは左右に首を振る。
「いまだに、思い出せないんだ」
「そんな……」
悲痛な声をあげたのは蒔絵だった。
「それからもワシは何度もシュレッダーを使った。その度になにか1つ記憶が失われて、周りの人からの言葉で記憶を無くしたことに気がついた。
だんだん怖くなってきて、もう二度と使わないと誓っても、どうしてもまた使ってしまう。その繰り返しだった」
お祖父ちゃんの言葉に鳥肌が立つのを感じた。
今のあたしと全く同じ状況だ。
「あのシュレッダーをリサイルクショップに持って来た奴も、きっとシュレッダーから逃れたかったんだろうなぁ」