記憶シュレッダー
出来事
「なんでこんな問題が解けないの!」
それは夜中の1時頃だった。
あたしは机に広げているテキストを見て頭を搔き毟った。
このテキストはたった一週間前にやったものだった。
それをもう1度勉強し直しているのだけれど、なかなか問題が解けないでいた。
「これができないと、高校に合格できないのに……!」
テキストの表紙に書かれているのは、由香里と同じ高校の名前だ。
由香里が目指している高校には、あたしも行きたい学科がある。
それはパソコン関係の学科で、高校卒業後すぐに使える資格が取得できるコースだった。
両親を早くに亡くしてしまったあたしを大切に育ててくれた祖父。
その祖父に少しでも早く恩返しがしたかった。
あたしは歯を食いしばり、またテキストに視線を向けたのだった。
それは夜中の1時頃だった。
あたしは机に広げているテキストを見て頭を搔き毟った。
このテキストはたった一週間前にやったものだった。
それをもう1度勉強し直しているのだけれど、なかなか問題が解けないでいた。
「これができないと、高校に合格できないのに……!」
テキストの表紙に書かれているのは、由香里と同じ高校の名前だ。
由香里が目指している高校には、あたしも行きたい学科がある。
それはパソコン関係の学科で、高校卒業後すぐに使える資格が取得できるコースだった。
両親を早くに亡くしてしまったあたしを大切に育ててくれた祖父。
その祖父に少しでも早く恩返しがしたかった。
あたしは歯を食いしばり、またテキストに視線を向けたのだった。