記憶シュレッダー
あたしは子供の声に驚いて立ち止まった。


被害者の誰かがこの家に入り込んだのではないかと、勘ぐってしまった。


でも、それは奇妙なシュレッダーから発せられた声だった。


「なにこれ」


怪訝に思いながらもシュレッダーに触れると、まるで電流に打たれたような気分になった。


このシュレッダーはただのシュレッダーじゃない。


心臓がドクドクと高鳴り、まるで一目ぼれをしてしまったときのような感覚があった。


そしてあたしは、シュレッダーに導かれるままに、自分がしてきたことを紙に書いた。


そして、シュレッダーにかけたのだった……。
< 204 / 213 >

この作品をシェア

pagetop